これはASRock製ITXマザーAD2700-ITXにwindows server 2008をインストールした時のものです。
メーカーではwindows7用のドライバのみサポートとしているようなので、このOSのインストールはサポート外となっているようです。なので、同じにやっても必ず動くという保証はありません。
ネットワークアダブタの認識がそのままではうまく出来なかったので、忘れないように投稿しておきます。ま、あんまりwindows server入れて使ってる人なんていないと思うんで役に立つ話じゃないですね。
メーカー保証外の動作となると思いますので、そのあたり試される方は自己責任にてお願いします。

さて、そもそものきっかけからお話ししましょう。
我が家のローカルネットで使っていたサーバ様が突然に壊れてしまいました。
元々古いPCだったのでしょうがないんですが、どうしようかと考えて今流行のAtom乗っかったPCにでもしてみようかと思ったわけです。それも小さくて、静かな奴がいいなと。
このPC、当初はFreeBSDをインストールして使っていたんですが、IISの設定をしなければいけないことになって、windows serverに切り替えてしまいました。非力なPC(P4-2.6 メモリ1G)だったので、windowsはきつかったのかもしれないですね。いつもひーひー言っている感じだったので^^

マザー選び

何はなくともマザーがなければ始まりません。今回はお値段安くお買い得感の高いASRockのマザーにしてみました。
AD2700-ITXというマザーなんですが、CPU(Atom)乗っかっていて8000円切るお値段です。安いですねー。
今回はサーバ目的なんでこの他に必要なパーツはメモリだけです。スペック調べてみるとSODIMMとのこと。ITXマザーだと大きさ的にこれなんですかね。そして4Gでお値段1600円ほど。おいおい。おかしいだろ(笑)

ついでなのでここのところエラーが出たりしていたRAIDのHDDも交換することにします。タイの影響からある程度回復したとはいえ2Tだと1台8500円とかするんですね。もうちょっと安くなっているかと思っていたのに。

最後はケース。最近気に入っているabeeのacubic E10Gにしてみました。

いやあ、選び方おかしいですね。ケース高いな(笑)

この組み合わせで組んだPCに現状のPCからHDD(2.5タイプのもの)を移設して、あわよくばOS再インストールなしでリプレースしてしまおうという考えです(実際にはそのままは無理でしたが)

部品到着、そして組み立て

思っていたよりも早く届きました。早速組み立て。あれ、このマザーよく見たらeSATAの端子は無かったんですね。
マザーボード
背面端子にeSATAが無かった。それっぽく見えたのはHDMI端子でした。


ちゃんと調べておけばよかった。そして、このケースにはPCIスロットないので中からPCIに引き回してつなげることも出来ないようです。RAIDディスクにはUSBインタフェースもあるんですが2.0なんで、出来れば転送速度のこともあってUSB接続はしたくないところ。
でもまあ、無いものはしょうがないのでバックパネルの空き部分を加工してコネクタ接続用の穴を開けることにしました。
加工準備
端子の大きさに合わせてパネルに印をつけます。


加工後
ちょっと歪んでますが、穴あきました。どうせ後ろなんで多少のことは気にしない^^
アルミなんで加工は簡単です。


あとは必要な配線をして、組み立て完了。なんて簡単♪
配線終了配線は電源と内蔵のHDD、それから加工したeSATA用の配線のみ。CDなどのドライブ類は一切なし。
さらにはCPUファンもなければケースファンもありません。


ケース背面
加工した穴にeSATAの端子をネジ止め。取り付け位置は内部のパーツとも干渉しないように気をつけて下さいね。


さて、これでほぼ作業は終了かなー。予定外の穴あけとかありましたが。

あれ、起動しないじゃん

配線を再度確認してから、最低限の機器だけつないで電源オン!まずは以前のHDDそのままで。
HDDにはwindows server 2003が入れてあります。ところが、起動ロゴが出てすぐにリセットかかってしまいました。以降はそれの繰り返し。BIOS見てみましたが、怪しい項目は無かったです。
さすがにそのまま起動はしてくれないようですね。まあ、予想はしていたので新規にOS入れることにしましょう。

せっかくのチャンスなので、我が家のサーバの役目をもう一度考えなおしてみます。

  • ファイルサーバ
    これは家で使うデータをまとめて入れてあって、家の中のどのPCからも扱えるようにしてあるものです。嫁さんのPCとデータ交換する時などにも使ってます。
    内蔵ディスクは使わずに外付けでRAID1構成でeSATA接続としています。じゃないと、今回みたいにPC壊れた時にデータすぐに取り出せなくなっちゃいますしね。
    容量は小さめ。2T(RAID1なので、HDD的には2Tx2台)です。ま、家の中でプログラマが使うデータなんてこんなものです(笑)
  • DNSサーバ
    これはlinux系のOSからwindowsのPCを参照する時にローカルネットの名前解決させるために構築してあります。ただ、ほとんどのPCはDHCPにてアドレス割付しているので、DDNSの設定をしてDHCPサーバと組みで意味がある状態になります。
    ところが、今はデータのほとんどをNASに移行させてしまったので、PCの名前解決はほぼ不要になっています。なので今回は構築不要。
  • DHCPサーバ
    前述のとおり、DNSサーバに名前解決をさせるためにAレコードの書き換えをさせてます。DNSサーバが不要になれば当然これもいらなくなります。ルータのDHCPサーバを動かせば良いだけなので。
  • プリンタサーバ
    一台のプリンタを家族みんなで使ってます。そのため、このPCに繋げてあるプリンタをネットワーク共有しています。

これは最低限のインストールにすればシンプルな構成に出来そうですね。

OSインストール

インストール候補はこんな感じ。

  • windows server 2003
    現状維持。XPベース。ドライバとか厳しそうだし、さっき(そのままでは)動かなかった。
  • windows server 2008
    vistaベース。vistaは気に入らないが、一番無難な選択かも(結局これを入れることになるのです)
  • windows server 2008 R2
    同じ2008でもこれは7ベース。おまけに64bitのみです。
  • どれにしよかと考えて、一度動かなかった2003よりは2008のほうがいいだろうという判断になりました。そして、どちらの2008にするかと調べていたところマザーのサポートページではwindows7のドライバがサポート対象となっているので「2008 R2」をと思いましたが、このマザーは64bitOSのサポートがされていないのです。
    メーカーのページ読むとこんなこと書いてあります。

    Due to lack of IntelR 64-bit VGA driver support, this motherboard does not support 64-bit OS

    じゃあ、serverやめて普通のwindows7をインストールしようかと思ったんですが、windows7は64bit版しか持っていないことが判明(笑)
    どうしようかと悩んだ末、vistaベースの「windows server 2008」をインストールしてみることとしました。

    次に悩んだのがインストール方法。
    このマザーにはIDEコネクタ類が一切ありません。そう、今までのようにCD(DVD)ドライブむき出しでインストールするという荒業は使えないようです。
    server 2008以降はメディアがDVDとなります。しかーし、我が家にはUSB接続のDVDドライブはないのです(笑)
    ドライブ買ってきても良かったんですが、今回はUSBメモリからインストールしてみます。

    diskpartコマンド

    このコマンドは非常に危険なコマンドです。ヘルプを出して使い方がわからない方はやめておいたほうがいいと思います。コマンド1発でHDD簡単に消えてしまいますので。
    詳しいことはこちらに書いてあったので参照して下さい。
    同じようにコマンド打って、操作していきます。ログはこんな感じ。

    diskpartコマンドのログ xcopyログ

    実はメモリのくせにフォーマットに随分と時間がかかりました。一瞬かと期待したのに^^

    このメモリをPCに挿した状態でBIOSメニューからbootのところでUSBメモリを指定するとインストーラが起動します。
    注意しなくてはいけないのは、インストールが済んで再起動かかった時にBIOSメニューを開いてbootをHDDに戻すことです。
    CDと違って自動でHDDから起動したりはしないので、忘れるとインストーラが永久に起動し続けます。(メモリカード抜けばいいんですけどね)
    さて、これで無事にインストールは終了するはずです。お疲れ様でした。

    終わっていなかった

    OS起動して、よしよしと思って追加のドライバなどネットワーク越しに入れようと思って操作したところ、ネットが見えない状態。
    ネットワークアダプタ認識されず
    どうやらネットワークアダブタが認識されていない模様。

    おかしいなと思ってデバイスマネージャ起動してみたらネットワークカードドライバが動いていませんでした。
    デバイスマネージャ
    ネットワークアダブタに「!」ついちゃってる。

    ネットワークアダプターのエラー
    エラーコード吐いて、落ちてるらしい。

    しょうがないので、マザーのCD(と思ったらDVDだった)をUSBメモリに入れてそこからドライバを更新。あれ、最新と言われて更新出来ず。これ、どうもwindows7用のドライバ(?)ではうまく動かないようです。
    仕方ないのでメーカーのページから直接ドライバを落としてきて入れなおして解決。
    ドライバ更新終了
    ドライバを直接入れ替え。さて、どうなる?

    おお。無事にネットワークカード認識されました。
    回線速度測定
    ちゃんと動いているかテスト。動作も問題なさげ。

    なお、USBドライバは添付のCD(だから、DVD^^)のもので動いています。その他にはエラーになるデバイスはありませんでした。

    Atomどうよ

    HT(HyperThreading)有効にしてあるんですが、タスクマネージャーで見るとCPU4つ見えます。動作はサーバーという用途からすると十分かな。グラフィックがあまり早くないのか、ウィンドウ操作とかはもっさりする感じがしました。
    一番気に入ったのは動作音でしょうかね。ケースの電源もACアダプタなんで全く動作音がしません。HDDも2.5なのでシーク音とかも皆無。全面のパネル見ないと動いているかわからないくらいです。
    ま、これで当分は安泰。
    設置終了
    とても静かなサーバ様。熱はケース全体で放熱してる感じ。
    これでこの夏乗りきれるかなぁ^^

    何か動作で気になることなどあったら、また報告させてもらいます。